JARDIN DE DARKLADY ET BON
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2011年 04月 27日
日の出が早くなって 窓が白む頃 薄水色の南の空に 紅い舟型の月が掛かっていました
月を見ると地球もあんなふうに宇宙の中に お日様を浴びて光っているだろうかと思うのでした おひさまの力はどんな境遇にもやって来て 庭のバラの芽にも エネルギーを与え 今はまだ数センチの若葉を広げました 上の花は カタクリ 長野県林業センターにて 4月21日 おばあちゃんが姉の家に戻り 和室が一部屋空きました 北側の障子の明かりで読んでいた雑誌が 椅子の座布団の下から出てきました その中から戦後(第2次世界大戦)間もない1949年10月の雑誌に載ったエッセイを抜粋します ****(仮名遣いと漢字表記を現代の当用漢字などに替えてあります)**** [ やりくりの記 ] 日本は変った。私たちもこれまでの生活を切り替えようとこの焼跡の鳥居坂に帰ってきた。 やりくりの暮らしがはじまったのである。ここは居間の方が全部焼けて、ただ玄関と応接間 だけが残ったので、これを修理して、やっと、どうにか住めるようにしたのだ。 だから押入れが一つもなく、台所と言っても、ただ流しだけで、配給ものなどを入れて置く 戸棚もないので、洋服ダンスの下方にしまったりしている始末である。 (中略) 広い品川の家に、昔ながらの習慣にひたって両親と共に暮らす事は、ある意味では、 楽だと言うこともできる。しかし生活そのものを思い切りつめて、むだな所を捨て、 将来に大きな希望、明るい夢を抱いて、その実現へと、一歩一歩踏みしめて行くと思うと、 こんな生活でも、いまの暮らしを私はたのしいと思う。咲き誇った花の美しさより、 つぼみのふっくらした美しさがほしいと思うからである。 しかし、自分たちだけの力で、何もかもしなければならないとなると、本当に忙しく、 またしっかりと計画を立ててしないと、この家庭生活は実に複雑である。 (中略) (食事) 三度の食事も配給もので、大体まかなうのだけれど、パンや粉ばかりの時があったり、 お芋が何日も続いたり、時には玉蜀黍粉(とうもろこしこ)や高粱だったりすると、 どんな風にしたらよいか、中々頭をなやまされる。大人はまだしも、育ちざかりの 子供達の為に、栄養がかたよらないようにそして、おいしく頂ける様に工夫しなければ ならないのだが、そんなわけで、いつの間にか、お粉の料理は私の自慢料理の一つに なってしまった。 (衣服) 衣服でも、子供たちのものは皆つくる事にした。 子供のものは、すぐよごれるし破けたりする上に、どんどん伸びて小さくなってしまう。 この間も、よそゆきのズボンを汚れついでに半日着せておいたら、夕方には、さっそく 垣根に引っかけたとかで、大きなカギさざきを作って、私をがっかりさせてしまった。 下の子は今伸び盛りだから、去年秋に作って、いくらも着なかった合着を春に出して 見たら、丈も短く、首周りもなおさなければ着られなくなっていた。こんな風なので、 布地を一々買ったり洋服屋に出していたのではとても大変だから、なるべく主人や私の 着古しをなおしてこしらえるのである。 いろいろデザインを考えてすると、変わった可愛いかんじのものになり、これもまた やりくり暮らしのたのしみである。子供たちもやはり、きれいな着物が好きと見えて、 新しくできると大喜びでそれを着る日を楽しみにしている。 たまの日曜日「今日はお婆さまの所へいきましょうね」と言うと、「僕も」「文ちゃんも」 と大はしゃぎをはじめる。「電車にのって!」「こないだ作ったおべべを着て・・・」と 言いながら一人でどんどん着物を着かえ、靴下をはいて靴をはいて、玄関から飛び出す。 何時もぐずぐずして「まだですか、まだですか」とよく言われるのに、その早い事、そして 私達の支度のできるのを待ちこがれているのである。 たとえ父母のお古にしろ、さっぱりときれいな着物を着るのがうれしく、その上父母と一緒に 手をとられていくのがなおうれしい。 日頃、家庭の仕事に追われてしまって「本を読んで頂戴」といわれても「今忙しいからあとでね」 と相手にしない事がよくあるのでこうして生き生きとした笑顔を見ると、苦労して作って やって、ほんとによかったと思い、私の心まで明るくはずんで来るのである。 (おもちゃ) 話は違うが、子供といえば、四つになる文子が、いつの間にか小さな木箱を持って来て、 象牙の牛を出しているので、「おもちゃにしてはだめよ」と言うと、「しまっておくね」 と可愛いくるくるした目をみはって、いかにも悪かったという顔をしながら一生懸命牛を 入れていたが、蓋がどうしてもできない。そこで私は「しめてあげましょう」と言いながら 箱を取り上げると、床の上にはまだ、つめ綿がころがっていた。「あらこんなところに まだ綿があったのね」と言うと、今までだまって私のする事を見ていた文子は、その綿を かかえるなり大いそぎで、まるではずんだゴム毬のように遠くへかけていってしまった。 私は「綿が欲しかったの」と思わず笑ったが文子は如何にも勝ち誇った様に部屋の隅で にこにこしながら綿をちぎって遊びだした。 純真無垢というか、そのあどけなさ、罪のなさ、牛ならぬ綿のほうがほしい子供の心理に ほほえまずにはいられない。子供には子供の世界がある。大人には想像も及ばない世界である。 私達はつい大人の考えから、ああして、こうしてと指図して美しい子供心を圧迫してしまう 事が度々ではないだろうか。 軟らかい宝石のような、そんな感じのする子供心を、私はできるだけ注意深く見守り、 傷つけないように磨こうと思う。 (中略) (畑) 焼跡の大部分に畑も作った。毎日の食生活を少しでも助けるためである。夏の朝早く 梅雨をたたえていきいきと輝いているトマト、なす、きうり等、もぎとってくるのも 嬉しかった。しかし、今年の春の頃は、畑に人参も、ほうれん草も、大根もなくて、 毎日春菊だのわけぎだのと同じきまった野菜に、今日は何を使おうかしらと苦労させら れたものだ。そして結局端境期の高い野菜を買わなければならなかった。この苦い経験を 生かして、来年は多種類の野菜が少しずつでも、絶え間なくとれる様に、殊に端境期を 気を付けて菜園計画を立てようと思っている。 それに緑ばかりでもと、花を植えて、焼け跡を少しは美しく豊かな感じにしようと思って 今年は一生懸命種をまいたり苗をうえたりした。しかし生い茂る雑草は取っても取っても、 すぐ後から生えてくる。家の中の仕事に忙しくて、二三日もうっちゃておくと、もう憎らしい くらい青々と伸びている。それに肥料も少なかったせいもあって、残念ながらこれは十分 私の目を楽しませる事はできなかった。 (後略) ****** 著者は東久邇成子 昭和天皇第一皇女 昭和61年 35才で死去 出典は「暮らしの手帳300号記念特別号2002年12月」より抜粋 漢字仮名表記を一部変更 戦争被災ですべてを失いながらも 明るく希望を持って家族のために賢くやりくりする女性と 素直な子供たちの成長には微笑ましいものがありますね おひさまを浴びて 女性の強さと家族への愛の暖かさを感じます 上の文章は文明が破壊された中で花開くつぼみを 暖かく見守り育てて行く姿を感じ 心が温まります 今の時代に失われてきた心を思い出します 母親役を多く演じられた女優さんが亡くなりました ご冥福をお祈りします きょうの「おひさま」は 強情でお裁縫が苦手なおばあさまに似たと言われた陽子さん すっかりおばあさまと仲良くなってしまいましたね ^ー^
by darklady
| 2011-04-27 06:03
| ・おひさま おばあちゃん
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