JARDIN DE DARKLADY ET BON
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2007年 02月 10日
バラの原種を訪ねる旅 そういうものがあったらぜひ参加したい それは バラ好きの夢です 学研の「世界のワイルドフラワー」(監修:大場 秀章 写真:富山 稔)はそういう趣旨で編集されています バラについては 自生種7種が画像と生育環境の解説とともに実写真で紹介されています 地域は主に 中央アジアからチベット ガンジス川上流及びギリシャ シチリア その他ヨーロッパは ロサ・カニナのみです ロサ・カニナ Rosa canina ほぼヨーロッパ全土 6~8月 2m 2~3.5cm ピンク 中央は白くシベは黄色 ロサ・グルティノサ Rosa glutinosa イタリア~シチリア島~バルカン半島 クレタ島 4~6月 100cm 2-3cm 日当たりの良い岩の多い場所に生える 果実は直径1cmほどで丸く赤く熟す 欧米ではこれをヒップと呼び、ジャムなどにする。 ロサ・ザンゲズラ Rosa zangezura アルメニア(黒海とカスピ海の間 トルコ、イランに接する コーカサスの高山と乾燥地帯 水量豊かな渓谷や森がある) 4-6月 1~2m 花 約5cm 薄いピンクから白に近い 一重 長い黄色のシベ 山地の開けた斜面に見られる落葉潅木 分布が限られているのか、隣国トルコの植物誌には記載がない。 ロサ・シカンゲンシス Rosa sikangensis チベット~中国南西部 5-7月 1-3m 2cm白 一重 雑木林や道端などに見られる、半ツル性の潅木 ロサ・スウェギンゾウイイ・グランドロサ (画像はありません) Rosa swengintowill var.glandlosa チベット~中国南西部 6-7月 3~5m 4cm 林縁や森林の開けたところに見られる落葉潅木 濃い赤 シングル 中国南西部にはこのバラに似た種が幾つもあり、同定に苦労する。 (チベット ガンジス川(インドアッサムに通ずる)の上流のブラマプトラ川の谷は植物の宝庫 イギリスのプラントハンター、キングストン・ウォードが探検した土地 モンスーンの影響が強い土地) ロサ・セリケア Rosa sericea ヒマラヤ中部~中国南西部~ミャンマー 5月~8月 3m 花4~6cm薄いクリーム色シベは濃い赤 サンショウのような葉 赤い幹 高山に見られる落葉潅木。変異に富むが、独特の平たいトゲで区別が付く。 ロサ・ペルシカ Rosa persica トルコ~中央アジア 4-7月 30~60cm 花3cm黄色中央は赤黒い黄色のシベ 乾燥した平原に見られる潅木 葉柄のない単葉 ブロッチのある花など、風変わりなバラ 蕾のトゲ 以上は 「世界のワイルドフラワー」から バラの原種と自生地について 抜粋したものです 画像もよくなく 地図の説明もできません 詳細は 原典をあたってくださいね ********* チャイナローズのヒミツ チャイナ系と言われるオールドローズの魅力に惹かれ いろいろ集めたり ルドゥテのバラ図譜から チャイナと思われるものを紐解いたりします しかし 18世紀には キネンシスはあってもチャイナの呼び名はありません ルドゥテのバラ図譜には ロサ・インディカ はありますが 現代のようにチャイナ系というものはないのです チャイナと現代呼ばれるバラのルーツが どこにあるのか それがいつも心の底に 静かに流れる疑問です たぶん 1600年の東インド会社設立以降 お茶や香辛料 シルクなどと 一緒にヨーロッパにもたらされた アジアのバラは どの地域に自生したのか 今回 「世界のワイルドフラワー」に見られたバラは お茶の産地 ガンジス川上流の高原地帯です 近代 植民地をめぐるいくつかの戦争や民族独立の結果 国の名前や国境が変わっているため チャイナの地域が 現代「中国」と大きく違っていることはたしかでしょう また 18-19世紀にかけて ヨーロッパで盛んにバラの交配と品種改良が 行われた時期に ヨーロッパ人にとって インド洋からのバラは はてしなく不可思議な魅力を持っていたに違いありません おまけにヨーロッパ人にとって インド洋周辺の国々は みなチャイナなのです 日本も含めて~ マダガスカルで見つかった ムタビリスはチャイナ 一方 ブルボン島に由来する ブルボン ティーセンテッドと呼ばれた ティーローズ 私には この3種のバラたちの 違いが 心の底の静かな 謎 です お茶の香りのバラ 私には お茶の香りのバラは経験ないです はっきり言って... お茶の香りと一緒にやってきたアジアのバラ インド洋のバラ としか... tea china シノワ ... 夢に見そうな 謎
by darklady
| 2007-02-10 12:29
| ・バラの本
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