(画像は今年1月のものです 室内での花遊びです 内容とは関係ありません)
お城に向かう一方通行から 天神の参道を南に廻って
小道を進むと 奥まった源池の古い民家の前に着きました
ここは 2年ほど前からお食事ができる店に改造されています
一見普通の民家のままです そこで ランチを戴く事になりました
駐車場の塀の向こうにお店はあります
玄関を入ると作務衣姿の若者が さあ 奥へどうぞ と案内してくれます
茶室風の市松の襖 床には若い女の能面 小面(コオモテ)というのかどうか
わかりませんが 日常を離れた世界を垣間見る気持ちになります
雪の小面や
孫次郎 なぞ 思い出しながら 冬日の入る広縁の椅子に座りました
民家の庭のままにドクダミの霜枯れて茶色に残る様子や 紫陽花の花柄や枝が伸びたままの
百日紅 椿 梅 いずれも古木の風情です
どんな縁から料理屋さんに経営が移ったのかはわかりませんが かつてここに暮らしていた
主人はここには居ないようです 埋もれた庭石も松葉に苔むしていました
ランチは お刺身と煮魚の2種のお弁当でした
出汁巻き卵やイチジクの甘煮 野菜の煮付けなど小菊を添えて 手を懸けて作られたお品が
揃っていました ユズのシャーベットも桃色の器ごと冷やされておいしいものでした
床暖房で暖かく 調度の器 花器なども美しいものが飾られ
驚いたのは レジ近くの棚に並んだ古書
それは 先代さんが集めた古本で 初版本ばかりということでした
近くの古い温泉宿の若い代の方が経営されているようです
日頃ファミレスやコンビニの俄か店員さんの応対に慣れた私には
この民家で出会った 若い青年の接客がたいそう客サービスに慣れたプロの対応に見え
日本の美しいもてなしの心を感じてうれしかったのです
日本の良き伝統が温泉旅館の多いこの地域の経営者に代々 受け継がれていました
たぶん ご本人はそれとは意識されないのでしょうが...
それから しばらくして 今朝は里にも雪が降りました
霜降りに雪の結晶が枯れ草などに残り 朝日に光っていました
まもなく溶けてしまいましたが 雪の小面の美しくはかない影を見るようでした
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上高地ホテル 白樺荘
源池茶寮(ゲンチサリョウ )
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編み物 ベストの前見頃ができました
ガーンジー模様 こんな感じー です
朝の食後風景です